体臭に悩んでいる人の多くが、食生活が原因ではないかと考えたことがあるのではないかと思います。事実、食事の内容と体臭は、深く関係しています。体臭を引き起こす原因としては、アポクリン汗腺から分泌される脂肪や、皮脂腺から分泌される脂肪酸などが考えられます。中でも、皮脂腺からの分泌物が、においの原因となっている場合は、食事内容を改善することによって、体臭が軽減されるというケースも多いようです。

臭いのもとになる物質は、動物性脂肪や、動物性タンパク質などの代謝物です。大腸まで送られたタンパク質は、細菌によって腐敗し、あらゆるにおい物質を作り出します。悪玉菌であるウェルシュ菌や大腸菌によって分解されると、アンモニア、アミン等が作り出され、体臭や、いろいろな疾患の原因になってしまいます。

食事をする際には、においの素となる肉類(動物性タンパク質や脂肪)を控えて、腸内の善玉菌を増やすことを心がけることが大切です。また、食物繊維を多く摂取して、においの素となる物質を排出することも、とても重要なことです。食物繊維は、便を作る最大要素です。におい物質を、自ら積極的に取り込み、体外に排出してくれる効果があります。さらに、食物繊維は、腸内でビフィズス菌などの善玉菌の餌になるため、結果的に、タンパク質の腐敗を予防し、大腸内で、におい物質が作られるのを抑制する効果が期待できます。

また、善玉菌を育てるためには、オリゴ糖が良いと言われますが、オリゴ糖は、ゴボウ、玉ねぎ、アスパラ、大豆などにも、たくさん含まれています。これらは、食物繊維と合わせてとることができる食品です。

このように、体臭を発生させないようにするためには、肉類を減らしたり、善玉菌を増やす食品を摂るなどして、食生活の改善をしていくことが最も大切だということがいえるでしょう。

最近、特に、インターネット通販などで、「体臭を消すサプリ」といったような、体臭対策食品をよく目にします。カプセルに消臭成分を閉じ込めたものや、液体を飲むタイプのもの、ガムや錠剤でお菓子のように食べられるものなど、様々なものが市販されているようです。

その多くに、成分として、植物からの抽出物が含まれています。通常は、商品の説明文に、「この商品は○○のにおいに効果があります」などと書かれていると思います。含まれているどの成分が、どんなにおいに対して特に大きな効果を発揮するのかについて、知っておくと良いと思います。

ポリフェノールは、赤ワインなどにも含まれていることでよく知られています。実は、ポリフェノールは、お茶から抽出されることが多く、広い範囲での消臭効果が期待できます。また、他の成分との相互作用によって、消臭時間が長く持続します。

ガムによく含まれることで知られるカテキンやフラボノイドは、消臭効果はもちろんのこと、抗菌作用もあるため、総合的に体臭を抑えてくれる効果が期待できます。海藻からは、吸臭力のある成分が抽出でき、特に、アンモニア臭をかなり吸収してくれます。マッシュルームのエキスは、においを吸収中和する作用があります。にんにく臭などを消臭させる効果があります。また、スパイスの種から採れる精油を組み合わせたものとしては、腸の異常発酵を防ぎ、便のにおいを抑える効果があります。パセリやにんじんの葉などの野菜や、ひのきなどの木からも、消臭成分が抽出されています。

こういった補助食品は、「食品」とうたわれている以上、安全です。しかし、あくまでも補助食品です。ですから、体臭を改善するためには、これらを上手に使いながら、基本的な食生活から改善していくこともとても重要です。

水虫を患っている人が、洗面器にお湯を張り、そこに酢を入れたものに足浴しているという話を聞いたことがあります。この「酢」ですが、酢には、体臭を抑える効果もあるようです。

水虫の菌もそうですが、一般的に、細菌というのは、アルカリ性を好むものであり、酸性が苦手なのだそうです。そのため、酢を混ぜたお湯で足浴をすると、水虫の症状が快方に向かったり、足のにおいを減少させることができたりするそうです。どの程度の酢を混ぜると良いのかというと、洗面器いっぱいのお湯に対して、食酢ならキャップに1杯ほどが適量のようです。また、炭焼きのときに採取できる、木酢液というものが市販されているのを、見たことがある人もいると思います。こちらの場合は、酸性が強いので、洗面器いっぱいのお湯に対して、数滴混ぜれば十分です。

足のにおいだけでなく、他の体臭についても、酢は効果を発揮します。お風呂に入るとき、入浴の直前に、酢を浴槽のお湯に混ぜてみてください。混ぜる量は、コップに半分弱程度で、ほんの少しの量で大丈夫です。これくらいの量なら、浴槽が酢のにおいで充満することはありません。かえって、さわやかな香りに感じられると思います。こうして、湯船につかると、酢に含まれるクエン酸の効果によって、肌を弱酸性に保つことができるため、雑菌の繁殖が抑えられ、体臭を防ぐことができます。また、開いた毛穴からクエン酸が吸収されると、アンモニア臭い汗を抑える効果も期待できます。

食生活が乱れてしまったり、血液の流れが悪くなったりすると、体内にアンモニアが増えて、汗がくさくなってしまうことがあります。そんなときには、ぜひ「お酢風呂」を試してみてください。

みなさんは、”梅干し”は好きでしょうか?「梅干し」と聞いただけで、ほっぺたの辺りが、じわーっとして、唾液が出てくることがあるのではないでしょうか。これこそが、口臭の予防になる梅干しのパワーなのです。

気になる体臭の中でも、口のにおいは、上位をしめる部位です。他人とコミュニケーションをとる際に、最も気になってしまうにおいです。その口臭に、梅干しが高い効果を発揮します。梅干しが誘発する唾液ですが、この唾液によって、口の中の細菌や食べ物のカスが流され、口臭が抑えられるという効果があるのです。逆に、朝、目覚めたとき、空腹時、緊張時に口がにおってしまうのは、唾液の分泌が減っていることが原因になっているとも言えます。

梅干しには、強い殺菌作用、そして、細菌の増殖を抑えるという効果があります。梅干し自身の殺菌力と、梅干しによって呼び出された唾液の働きで、口の中の雑菌の働きが抑えられます。唾液によって流された雑菌は、胃に到達すれば、強い胃酸によって死んでしまいます。また、梅干しに含まれるクエン酸は、口臭予防だけでなく、体臭にも効果的であることがわかっています。

何となく、からだが不調というときに、湯飲みに梅干しとしょうゆ数滴を入れて、熱い番茶を注いだものを飲むと良いという話を、聞いたことがありませんか?おばあちゃんの知恵袋的なお話ですが、これが、実に効果的なのです。特に、朝、これを飲むと、からだが温まり、食欲も出てきます。朝からしっかり食事をとることは、口臭予防にもつながります。万病の薬として扱われてきた梅干しを、積極的に、生活に取り入れたいものです。ただし、塩分の摂り過ぎには注意しましょう。

世の中の、無臭化傾向が強まる中、人の体臭に対する商品も、あらゆるものが市販されています。デオドラントスプレー、石けん、サプリメント、体臭を消すシャツ、靴下など。普段から、自分の体臭をさほど気にしていない人でも、夏場の汗をかく時期には、制汗スプレーを使用するという人は少なくないと思います。

そんな中で、「ミョウバン」が、体臭対策として効果があることが話題になりました。スーパーの漬物コーナーに売られていた、1袋100円程度のミョウバンですが、これがまさか、体臭に悩む人に買われていくとは、意外なことです。

ミョウバンの体臭に対する効果は、どのようなものなのでしょうか。よく行われている方法は、ミョウバンを水に溶いて、「ミョウバン水」を作り、それをコットンに浸して、脇や足など、においそうな部分を拭く、あるいは、ミョウバン水をスプレーするという方法です。

ミョウバンは、水に溶けると、酸性になる性質があるそうです。そのため、ミョウバン水を皮膚に吹き付けることで、皮膚表面が酸性となり、皮膚表面の雑菌の繁殖を抑えることができるというわけです。雑菌の繁殖を抑えられれば、汗が分解されて、においを発することも予防できるでしょう。また、汗臭さというのは、アンモニア成分がかかわっているものです。アンモニアは、アルカリ性のにおい成分であるため、ミョウバン水の酸性と中和して、汗臭さを抑えるのにも、高い効果が期待できるそうです。ミョウバンは、生活に密着した、身近で手軽なデオドラント剤と言えるようです。

一時期、家事、主に掃除の場面などで、「重曹」を取り入れることが話題になりました。たくさんの重曹活用術についての本なども、本屋屋さんに並んだことがありました。「重曹パワー」が、キッチンをぴかぴかに磨いたり、生ごみのにおいを消したり、衣服のシミ抜きに有効だったりと、大変役立つと、スーパーや薬局でも、袋入りの重曹が目立つところに並べられていたものでした。

キッチンのにおい消しに有効であれば、体臭対策にも効くのではないかと、考えるのが自然です。重曹には、アルカリ性の性質があるため、生ごみや冷蔵庫に発生する酸性のにおいに重曹を混じり合わせることで、中和反応が起り、その結果、無臭化されます。体臭についても、同じです。からだの表面から分泌されるニオイの成分には、酢酸など、酸性の傾向を示すものが多いので、重曹との中和反応によって、においを消すことができることが期待できます。

このように、酸性のにおいには、有効であると考えられます。また、重曹には、殺菌作用もあります。普通、皮膚の表面にいる雑菌は、酸性に弱いため、酢水で足浴したりスプレーすると、雑菌の繁殖を抑えることができます。しかし、逆に、アルカリ度が強くても、雑菌は繁殖しにくくなるのです。使い方は、重曹を水にとかして、体臭の気になる部分に塗布したり、脇であれば、直接重曹の粉をはたくのも良いと思います。

重曹は、パンやお菓子の膨らし粉としても使われるものです。ですから、体臭を抑えるために使っても、十分安全であると考えてよいでしょう。重曹の殺菌効果や漂白作用によって、色白美肌も夢ではないかもしれません。